映画の秋はおしまい
話題作が多く、その上シルバー割引でいつでも1000円で入館できるようになったので、この秋は映画をよく観ました。
「私の中のあなた」(アメリカ)
「母なる証明」(韓国)
「ヴィヨンの妻~桜桃とたんぽぽ~」(邦画)
「沈まぬ太陽」(邦画)
「風が強く吹いている」(邦画)
の五本ですが、それぞれ、まったく違ったタイプの映画です。
「沈まぬ太陽」は、夫と観ましたが、期待が大きかっただけに、いまひとつ焦点がくすんでいたような気がします。
フィクションとはいいながらも、実在のモデルがリアルに想像できるだけに、製作は困難をきわめたようです。
日航機事故現場の再現も、とてもていねいになされていたけど、実際はもっと悲惨だったことだろうと想像できて、心が震えました。
それにしても、今なお取材をつづけ、新作を書き続けている84歳の山崎豊子さんはすごい。
「風が強く吹いている」は、箱根駅伝にかける若者を描いたもの。
ほんとによくあるスポーツ青春物で、結末もストーリーも想像がつくので、どうしようかと思ったのですが、私はなぜかこんなに年になっても、いつまでもこの手の青春ものが好きなのです。
これが、思いがけずとってもよかった。
ストーリーの単純さや、典型的なちょっとくさいハッピーエンドぶりを引いてもあまりある、ピュアで清清しい青年たちの魅力に涙しちゃいました。
各人物の描き方、台詞の良さは、若い若い原作者(三浦しをん)の力なのでしょう。
「ヴィヨンの妻」は、松たかこ(ちょっと美しすぎるけど)が、とてもけなげで芯の強い太宰の妻を演じ、魅力的でした。
松たか子って喜劇もうまいし、歌も雰囲気あるし、これからも注目したい女優さんです。
この作品で、根岸芳太郎監督はモントリオール映画賞で、監督賞を受けています。
私は、いつもアメリカ映画を見ると、家族の描き方が納得いかなくて、画面に向かってツッコミをいれたくなります。
やはり、東洋的な感覚とは、少し隔たりを感じるのかもしれません。
「私の中のあなた」は、観る人に多くの難しい医療の問題を提起してくれます。
難病の娘の命を救うためのドナー役として、娘をもうひとり産むという、私には理解できない設定から始まるドラマです。
母の娘を想う必死な願いと、患者である娘のつらさ、そして父や兄弟。
ちょっとしたどんでん返しの結末は、家族の切ない溝を埋めるきっかけになったでしょうか?
こちらは狂気のような母の愛情を描いている「母なる証明」は、この5本の中では、私のベスト1です。
とっても暗くて怖いミステリーだけど、すみずみまで文句なく面白い。
心の中で、そうだったか、どうなんだろう? 私ならどう? と繰り返しながら最後までぐいぐいひっぱられます。
京都のミニシアターで公開の、ちょっとマニアックな映画なのに、たくさんのおばさん達の観客。
どうも話を聞いていると、久しぶりに兵役を終えてスクリーンに戻ってきたウォンビンを観に来ているようでした。
案の定、見終わった後「こんな役は嫌ね」なんて話しています。
そう、韓流ドラマブームのころにウォンビンのファンになった人には、けっこう驚きの役ですが、そのかわいいウォンビンが難しい役をうまく演じて、この映画をいっそう面白くしていましたよ。
映画のワンシーンのような琵琶湖の夕日と水鳥
映画の秋は、これでおしまいにしなくては。
明日からは、そろそろ花の苗の植え付け作業にかかります。

















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