ドラマ「江」の風景②-坂本ー
年明けから、また週に一度プールへ通っています。
大津市の北の端から、南の大津中心市街地へ行くのですが、琵琶湖大橋の西岸を南へ走る30分ほどの道は、比叡山の麓を左に琵琶湖を眺めながら走る道で、大橋のすぐ近くの堅田の浮御堂から、西教寺、日吉大社、比叡山延暦寺、近江神宮、三井寺、石山寺へと、名所旧跡の連なる贅沢な道です。
ドラマ進行にあわせて、今日は坂本へ寄りました。
国道沿いの坂本城跡
比叡山焼き討ちのあと、比叡山監視のため信長が光秀に造らせた城で、琵琶湖の水を引き込んだ美城だったと言われています。
湖畔に石垣のあとが少し残り、光秀の大きな石像がたっています。
10年位前、湖の中に沈んでいる部分が、干ばつで現れ、話題になったことがあります。
琵琶湖のヨシをまもりましょうの立看板と”光秀の歌”
坂本城址から、山のほうへ向かいJRの比叡山坂本駅をくぐると、日吉大社の長い参道が続きますが、桜並木のきれいな参道も、今は人もまばら。
なだらかな坂道を歩いて、振り返ると琵琶湖が見えてきます。
日吉大社は山王山の総本山。
境内は広く、春には大祭、秋には紅葉の名所です。
となりに延暦寺へのケーブルのりばがあります。山上の延暦寺は別の機会に。
門前町坂本は、穴太衆積と呼ばれる石垣と、里坊が多く点在し、苔むす穴太衆積とそれぞれの里坊の枯山水の美しい庭園は風情があります。
有名な庭園とお食事処も数箇所ありますが、今日は寄れません。
坂本の町のあちこちに見られる石仏 八講堂千体地蔵尊
創業290年。有名な「本家鶴喜蕎麦(つるきそば)」本店。
国道には大きな支店もありますが、このたたずまいのせいか、やっぱりこの本店が美味しいような気がしますね。
1キロほど南へ歩くと西教寺(天台真盛宗総本山)
参道の両側はもみじ並木と、多くの宿坊が並び、それぞれきれいに庭が手入れされています。
明智光秀のお墓は、本堂のそばにありました。
ちょうどドラマでは細川忠興に嫁いでいた娘のたま(のちのガラシャ夫人)の、謀反を起こした父親を持つ苦しい立場を描いていましたが、その後の悲しい生涯は有名です。続きはドラマで。
三浦綾子著「細川ガラシャ夫人」の抜粋
西教寺から日吉大社までの道は広く明るく、坂本の町と琵琶湖を一望できる景勝地です。
信長の比叡山焼き討ちで、この坂本の町は焼き尽くされ、僧侶のみならず、多くの老若男女も殺戮されたと言われる悲惨なものでした。
今は桜や紅葉のシーズンは殊に、社寺や石積みの風景が美しく、シーズンは多くの観光客でにぎわうこの町。
この町を愛した光秀の無念を想いながら、プール帰りのちょっぴり春めく穏やかな半日を、ゆっくり歩いて散策しました。
西教寺あたりから見下ろす坂本の町と琵琶湖。対岸の山は三上山。
案内が読めるように、クリックするといつもより大きくなります。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
ドラマはどこまでが真実なのかけっこう疑問ですが、それに近いことはあって、どう解釈したのかは、その時代や読み解く人によって違うものですね。
それにしても、この時代は想像を絶する波乱万丈な人生を送った女性が多いですよね。
私も歴史は得意ではないのですが、事実の向こうにはいろんなドラマがあって、それも誇大に解釈されたり、誤解されたりしていることが多いものだと思います。
過去の歴史を知ることは、未来を知ることにもなるとわかるようになったのも、恥ずかしながら最近のことです。
投稿: ネモフィラブルー | 2011年3月 2日 (水) 10時28分
明智光秀って 何だか悪い人のイメージがありますが、本当は優秀なとても人望暑い武将だったんですよね、
坂本周辺の記事を見ながら、色々想像してしまいました。
歴史は弱いですが、ドラマで知った話と共に 旧跡を旅するのもいいですね。^^*
投稿: マウンチョ!! | 2011年2月24日 (木) 16時36分
こんばんは
歴史は苦手ですが、ドラマを観てこの時代は
なるほどと思う私です。
その時代があり今が有るなるほどなぁ。。。
わが町もお城があった所で家を建てると
色々な土器など出てきて建物の中断さて建て主は大変なようですよ。
大発見がある時も・・・。
投稿: ぴぴ | 2011年2月22日 (火) 18時33分
彦根から比叡山へのツアーだったのでしょうか?
京都ほどではないけれど、都が近いせいもあって、歴史に残る旧跡は多くある地です。
あまりにも身近にたくさんあるので、いままで紹介することを思いつきませんでした。
歴史ドラマも、その舞台になった地を知っていると興味も倍増するものですね。
記事を書くことで、自分も改めて学習しています。
ほんとうに、歴史ドラマは作家や脚本によって人物像がずいぶん変わりますね。
歴史的な事柄も、どこまでが真実なのかわかりませんし、けっこう想像の世界ですよね。
ドラマはドラマとして見ています。
日向夏さん、定年後の旅行の候補地を今からいろいろと探すのも楽しいですね。
長浜近辺は多くの名所旧跡があって、とても一日ではまわれません。
チャンスがあったら、もっと北の奥琵琶湖をお薦めします。とても静かで、自然豊かですよ。
長浜へ行ったとき、民俗資料館へ寄ったら、昔の道具がいっぱいありました。
夫は田舎育ちなので、どれもこれも知っていて大感激していました。
麦や米も食べるまでには、いろんな作業があるんですね。
昔の女の人の苦労が思われてゾッとしました(笑)
ご主人、すごい、すごい!!
真似できそうにありません。
若いときはあまり歴史ドラマに興味なかったのですが、年齢重ねるとともに面白くなってきました。
ああこの風景をお市も見て、どう感じたんだろうなどと、湖や山々を眺めています。
唱学校とは、うまい名をつけたものですね。
どんどん、レパートリーが増えているんでしょうね。楽しみです。
ossさん、以前遺跡発掘のアルバイトの面白いお話書いてましたよね。
琵琶湖周辺は古墳も多く、私の住んでる町も小さな古墳がたくさん保存されているし、すぐ近くには小野妹子の石棺のお墓もあるんですよ。
投稿: ネモフィラブルー | 2011年2月22日 (火) 00時16分
ネモフィラブルーさん、こんにちは^-^
比叡山延暦寺に向かう時、坂本は通りましたが、
その周辺にこんなにたくさんの名所旧跡が
あるとは思いませんでした。
やはりツアーではカバーできないところが
沢山ありますね。堅田の浮御堂から石山寺
まで続く道沿いの旅、いつかしてみたいです。
今日の記事も丁寧でわかりやすく
説明していただいたのでよかったです。
とても勉強になりました。
また近くの名所旧跡などご紹介いただけたら
嬉しいです。
投稿: hiro | 2011年2月20日 (日) 13時00分
明智光秀に関する旧跡(お墓、西教寺、坂本城址など)にお目にかかるのは初めてであるような気がします。
光秀・信長・秀吉・家康、今までいろいろな個性の役者さんが演じてこられましたが、そのドラマで誰が主人公となるか脇役となるかで雰囲気が大きく異なりますね。自分の中にあるときは良いイメージ、あるときは悪いイメージが作られてしまいます。
何を信じていいのか解りませんね。今回の番組でまた光秀のイメージがちょっと変わりましたね。
琵琶湖周辺、一度は訪れる価値がありそうです。
投稿: 日向夏 | 2011年2月20日 (日) 11時57分
坂本周辺にしても、琵琶湖をぐるっと取り囲む町も古い歴史を持っているのですね。
歴史に弱い私も、ドラマと照らし合わせ、ブルーさんの記事とみていくと、箇所箇所のいわれがわかって興味深いだろうなと思います。
長浜も楽しめる所がいろいろありそうですね。(去年野鳥を見に行きました。)琵琶湖を眺められる景色がいいなといつも思っています。
・・麦の殻は、いたって原始的方法、杵みたいなので麦を打ち、うちわで吹き飛ばすしたり・・半ばあきれ気味にその姿を見ておりました(もっと違うことにその根気を使って欲しい)
投稿: ムムム | 2011年2月19日 (土) 19時26分
こんにちは~~
大河ドラマはつながって行く歴史が面白い
ですよね~~「江」を見ながら時代に流された人、権勢を振るった人物、後世まで世の為
に生涯を全うした人、お江姉妹の生き様にも
女の生き方は、さまざま、やはり平和な時代がいいですね~~今を生きるささやかな幸せを感じながら健康で暮らせたら・・・と
今日も唱学校に行ってきました、楽しい時間
を過ごせました~~
投稿: 吾亦紅 | 2011年2月18日 (金) 15時32分
北海道と本州の違いは格段に歴史の長さの違いですね。TVドラマはあまり見ませんが遺跡などは興味があります。
投稿: oss102 | 2011年2月17日 (木) 12時25分