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2009年12月13日 (日)

「トトロの森」と神戸ルミナリエ

阪神大震災から15年。
鎮魂と復興の気持ちをこめて始まった神戸のルミナリエは、すっかりこの時期恒例の行事として定着しています。
TVで観る美しさに魅かれながらも、あの人の多さ(2週間でほぼ400万人)を見ると、毎年意欲が失せていたけど、今年はやっと昨夕、夫と神戸へ行きました。

決心させたのは、会場から近い兵庫県立美術館で「男鹿和雄展」が開催されているからでした。
灘駅のポスター(サツキとメイのおうちですね~)
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”となりのトトロ”は、一番下の子がやっと映画を観られる年齢になった時、3人の子供達をはじめて映画館へ連れて行って見せた映画でした。
私は、あのときの京都の大きな映画館内の、すべての子供達の湧き上がるような興奮と歓声を今でもよく覚えています。
今では考えられないのですが、その初ロードショーは、「火垂るの墓」とのカップリングで、超一級の作品2本に出会えた貴重な体験でした。

あれから21年。
何度も何度も観たジブリアニメの数多くの作品の背景画を描いてこられた男鹿和雄さんの作品展です。
アニメにとって重要なキャラクターとストーリーを支え、芸術的にも完成度を高めているのは、この背景があってこそなのだと、痛感。
写実的なのに、絵画や写真とはまた別の世界です。
幼いころそばにあった本物の光や風、温度、匂いを思い出し、同じ時代を過ごして来た夫と共に懐かしさに浸りました。


JRを2駅もどって、元町へ。
とにかくすご~い人出で、ぞろぞろぞろぞろ、90分くらいかかって、少しずつ歩かされて、やっぱり来るんじゃなかったと閉口していたけど、やっとたどり着いたら、予想以上に美しく、感激してしまったルミナリエ。
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初めて開催された年の、あのしめやかで荘厳な雰囲気ではなく、お祭りみたいににぎやかでにこやかです。
震災当時の、グレートーンで音の無い、信じられない光景のTV画面を思い出しました。
何が起こったのか、はっきり把握できず、ただ呆然としていたあの当時。
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今や当時の面影も無く復興した三宮駅近辺を雑踏にもまれ、夫に手を引かれ歩きながら、あの寒い日に突然亡くなられたり、絶望の淵に追いやられてしまった多くの人々への鎮魂の想いがこみ上げてきた、美しく切ないルミナリエの夜でした。
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今朝調べたら、金曜が雨だったせいもあって、夕べの人出は65万人。
日の暮れからの数時間ですから、どんな混雑か想像つきますか?


帰りは、1時間半電車に乗って帰りました。
夜の電車の暗いガラス窓に写る自分の姿をみていると、このまま「千と千尋」の海原鉄道につながって走っているような気持ちになりました。
これから、分厚い男鹿さんの作品集を開くたび、懐かしい時代にタイムスリップできそうです。

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コメント

pencilつれづれさんへ
ルミナリエは教会のようで、色彩もとてもきれいです。
会場は鎮魂歌が流れているのですが、騒音にかき消されてしまいます。
私はあの震災で、避けることのできない自然の猛威には、人はただ立ち尽くすだけだと思い知りました。
復興してもまたいつかどこかで繰り返される。
今を生きることを大切にと思わずにいられません。
ジブリの森で男鹿さんの作品は見られたのですね。私はアニメはあまり詳しくないけど、子供に本物を見せようとする心意気がいいですよね。
このたびの作品展は作品の量が多くて、作品集も分厚く、とてもラッキーでした。

投稿: ネモフィラブルー | 2009年12月24日 (木) 15時27分

明日から冬休みに入り いつもの年なら職場は閑散とするのですが今年はインフルエンザの影響で25日までにぎやかです(笑)
ルミナリエは神戸復興の看板と言うより 鎮魂の意味があるのですね。そう思ってみると 美しさもまた違う味わいですね。あの地震で 世の中のいろいろなことが改善されました。鉄道も家も地震に強くなってたくさんの人の命が救われたと思います。
男鹿和雄さんの 原画をジブリ美術館で見てきましたが芸術作品でした。目が釘付けでした。トトロの映画では植物の絵があまりに完璧だったのでびっくりしたことを思い出します。アニメではこれまでいいかげんな花の絵ばかりでしたから・・・

投稿: つれづれ | 2009年12月23日 (水) 14時34分

pencilminigardenさんへ
ご無沙汰しています。
三鷹の「ジブリの森の美術館」に一度行きたいのですが、なかなかチャンスがなくて、こうして近くで一部でも作品展が開催されるのは、とてもうれしいことでした。
このところ地震が多くて、なんか嫌な感じですね。
ここ滋賀も、いつ被災地になってもおかしくない立地なのですが、それは、全国どこでもいえる事です。
備えをしなければと思いつつ、なかなかできないんですよね。


pencilossさんへ
男鹿さんの作品展は、各地を回って、最後の開催地だったようですが、北海道はこのたびはなかったようです。
そちらのほうでも開催されるといいですね。
幼いころの風景が、きっちりインプットされてることに、驚きでした。
ルミナリエは迷子になりそうなほどの混みようで、途中逃げ出したかったのですが、帰るにも方向を変更することができないのですよ。
明石の花火大会の事故のようにならねばいいけどと思いました。

投稿: ネモフィラブルー | 2009年12月22日 (火) 11時02分

男鹿和雄展はこちらでも開催されたのだと思いますが
見逃してしまったのかもしれません。とても残念です。

震災からもう15年、なんですね。
復興ぶりは目を見張るものがあっても、
心の中には消えない思いがずっと残りますよね。
昨日も今日も関東ではちょっとした地震がありましたが、
関東に来る来ると長年言われ続けているのだから、
忘れることなく心掛けておかないといけないですよね。
ルミナリエ、美しいですねぇlovely
一度行ってみたいような。でも私も人ごみはすごく苦手です。

投稿: minigarden | 2009年12月19日 (土) 19時07分

男鹿和雄の実物は見ていませんが、ちょっとしたパンフに載っている小さな絵でも思わず惹きつけられます。こちらに展覧会こないかな。
ルミナミエ・・神戸復興と鎮魂の明かりだったのですか。こちらの雪祭りも昔子供を連れて行って混雑とすっかり冷え込んで以来、TV見物を決め込んでいます。そちらは夜のことですから尚更混雑は凄いことでしょう。
でも手をつないで雑踏にもまれるのもたまにはいいですね。

投稿: oss102 | 2009年12月19日 (土) 09時01分

pencilムムムさんへ
よりによって最高の人出の日になりましたが、大勢の人にもまれて、すごい生命力を感じました。
震災後、何度か神戸には行っていますが、みるみる街が復興して、人間の底力を見る想いでした。
野田さんの作品は映像の背景として見られますが、実物を目の当たりにすると、ほとほと感心して見入ってしまいました。
特に、担当されたアニメの背景の時代や環境が私達の幼いころと同じなのでよけいです。
空や、山まで、あの時のとおんなじだと思わされるのがニクイ。


pencilポエポエさんへ
ポエポエさんは、札幌のイルミネーションを紹介していらっしゃいましたね。
実物はきれいなんでしょうね~
ルミナリエの人の多さは半端じゃないですよ。最近はなんだかお祭り気分です。
トトロもふくめ、ジブリアニメは何度観ても新鮮ですね。


pencilぴぴさんへ
小学1年生で、一人で映画館にいかれたのは、親子共々とても思い出になっているんでしょうね。
そんな思い出があることって、大切なことですよね。
東京のルミナリエは去年からやっていないようですね。
東京でやっても多くの人が見に来るのでしょうか?
神戸で開催するのはやはり意味のあることで、今は募金を頼りに何とか続けられているようです。


pencilロココさんへ
男鹿和雄展は、神戸が最終なんですよ。
ルミナリエにあわせて開催されています。
多くの作品を見ていると、アニメを勉強しているらしい若い人も多く、ふとロココさんのことを思い出しました。
きっと、絵心なんてさっぱり持ち合わせていない私と違って、見る視点が違うのだろうな。
でも、訴えてくるものは一緒なんでしょうね。
神戸はすっかり復興して、相変わらずとてもおしゃれな街です。
でもこの灯りの下には、未だ心に深い傷を抱えた多くの人々がいることを思わずにいられない夜でした。
そういえば、「火垂るの墓」は、神戸大空襲当時のお話でしたね。

投稿: ネモフィラブルー | 2009年12月17日 (木) 10時38分

トトロの家など、我々世代には、とても懐かしい光景です。
木造の家、こじんまりとした素朴な庭、物干しがあって・・など。
ブルーさんが言われるように、タイムスリップしそうです。
でも、私も恥ずかしながら男鹿和雄さんのお名前は知りませんでした。
神戸ルミナリエ、私も数年前に始めて行き、その輝きを堪能しました。久しぶりにブルーさんのところで、鎮魂、復興の輝きということを思い出しました。

投稿: ムムム | 2009年12月16日 (水) 16時24分

こんにちは~♪
神戸ルミナリエ、綺麗ですね~shine
私は、最後の東京ルミナリエを見に行きましたが、やはり凄い人出の中を歩いたのを思いだしましたよhappy01
「トトロ」しばらく観てないので、また観たくなりました~notes

投稿: ポエポエ | 2009年12月16日 (水) 16時06分

ジブリアニメの思い出・・・子供に映画館に連れて行ってと何度も言われましたが、
子供と休みが違い連れて行けず、しびれをきらした子供は(小学1年生)一人で行くと
行ってらっしゃいとだしましたが、
朝早かったので、映画館に行く道を教えたが
曲がる所のお店が開いてなく迷ったが、通りがかった方に聞き、無事に観てきて一人で行ったという事、観てうれしくすてきな笑顔が未だにすてきな思いです。(かわいそうでしたが)

神戸復興から15年も経つのですね、あの時の思いは遠くにいても心苦しい思いしました。
我が身だったら!!

ルミナリエ東京丸の内にも飾られましたが
観に行かなかったです。綺麗でしょうね。

投稿: ぴぴ | 2009年12月16日 (水) 11時58分

「男鹿和雄展」、11月下旬まで新潟で開かれていました、兵庫へ移ったんですね。
ロココも10月に娘と行ってきましたが・・・漫画家志望だったロココはこの展覧会に触発されて、また描いてみたくなりました・・・リタイヤしたらゼヒと思っているんですが・・・
「トトロ」今は孫と一緒にDVDで見ています、良いものは何回見ても飽きませんね。

神戸のルミナリエ、本当に美しいんですね
ロココはあの震災の年の3月に、前の会社の旅行で神戸に行く予定でしたが・・・あれ以来、未だに神戸には行けていません。

投稿: ロココ | 2009年12月15日 (火) 22時39分

pencilマウンチョ!!さんへ
ルミナリエは、私も人ごみが大の苦手なので、ズッと行く決心がつかず、15年目にしてやっと行ってきました。
よりによって一番の人出の日でした。
平日に行けたらいいんですけどね。
ジブリ作品は、それぞれいいのですが、私もトトロには格別の想いがあります。
マウンチョさんにいただいたコメントを呼んで、ととろは、トトロと書くのが正しいことに気づきました(*´ェ`*)


pencil吾亦紅さんへ
吾亦紅さんは、神戸が近くて行きやすいですね。
5時半頃に着いて、そんなに混んでなかったので、元町で食事をしてお店からでたら、もう身動きつけない状態でした。
ほんの30分で、どこからこんな人が湧いてきたのか?と驚きでした。
小さな子供連れの人も多く、大変そうでした。
脇道に出られないので、トイレは困るでしょうね。
ここ数年、経費捻出のため開催が危ぶまれていますが、この催しだけはなんとか存続させてほしいと思います。
多くは寄付でまかなわれているそうなので、この多くの人が皆寄付してくだされば、来年の運営も苦労が無いだろうにと思いました。


penciltomokoさんへ
すごい人出だとは予想していましたが、前日の金曜が雨だったせいもあって、近年で一番の人出の日に行ったことになります。
平日だとゆっくり見られるようですね。
最近は、遠来の見物者が多く、観光化しているようです。
15年も経つと、人々の記憶からだんだん遠ざかっていくのでしょう。
主旨を知らない人も増えていくでしょうね。


pencilHappyばあばさんへ
あの震災から15年目になります。
近いせいもあり、多くの知り合いも被害にあいましたが、皆それぞれそれなりに復興を遂げています。
あの当時、人々はお互い助け合い、慰めあい、本来の人の優しさをいっぱい分け合って生きていたと聞きました。
犠牲になった多くの人々に恥じないよう、忘れないよう、ルミナリエの灯を灯し続けてほしいものです。
ばあばさんの心を揺さぶった、男鹿さんの風景だったのですね。
光や風、音が見える絵ですね。
ばあばさんが川を見て感動したように、私は雪やつららの描き方に魅せられてしまいました。
実物を見ると、どのように描かれているのかよくわかりますよ。


pencilhiroさんへ
私は映画好きなので、アニメも劇場で見たくなるのですよ。
ジブリアニメもほとんど劇場で見ていますが、丁寧に描かれているし、やはり子供に見せたいものは本物をという製作者の想い入れが伝わってきます。
お孫さん、絵がお好きでしたよね。
お孫さんとご一緒に、劇場へ足を運ばれるのも楽しいでしょうね。
ルミナリエは15年目にしてやっと見ることができました。
人が多くてゆっくり、静かな気持ちでは見られませんでしたが、にぎやかな雑踏にもまれ、人の生命を感じ、復興の力を感じました。
そばで見るとやはりため息ものの美しさですよ。

投稿: ネモフィラブルー | 2009年12月15日 (火) 00時44分

ルミナリエ 本当に素敵なイルミネーションですね。^^*
私はまだ行ったことがありません、ツアーもあるのですが 人ごみが苦手なので・・・。^^;

ジブリの映画、我が家も何度も感動を受けましたが、「トトロ」は 本当に思いである作品です。
最後のシーンで「あ!!」^^*
ジブリ作品は音楽もいいですよね。^^* 

投稿: マウンチョ!! | 2009年12月14日 (月) 16時31分

こんにちは~~
ルミナリエにこられたのですね~~
震災当時は行ってもゆったり見られ
ましたが、最近は様変わりで大変ですね
夫がまだ元気な3年前に上の孫2人を
連れて行きましたが、すでに大変で、
女の子なので並んでいる最中にトイレが
大変でした、柵の中を歩かされ、出るのも
大変で、場所の確保もしなければと、夫が
策を乗り越え孫を大丸のトイレに、駆け込み
てんやわんやしたのを思い出します~~
夫は2度と行きたくないそうです、孫は喜んでいましたが、厳かな気分も現実の混雑に
吹き飛びました、笑、その孫も今年は高校
受験で塾通いに大変そうです、今となっては
何もかも良い思い出になっています。

投稿: 吾亦紅 | 2009年12月14日 (月) 13時54分

おはようございます。
ルミナリエ行かれたのですね!
素敵な写真を見せていただきながら、ず~っと前に娘と行った時のことを思い出しました。夫はまだ見たことが無いので二人で行きたいという気持ちはあるものの、あの時の混雑を考えると今年も行けませんでした。
震災で被害に遭った方々への思いを抱く人は少なくなっているのでしょうか?

投稿: tomoko | 2009年12月14日 (月) 06時54分

ネモフィラさん今晩は。
ルミナリエは年々賑わっているようですね。
地震のことは遠く長崎から毎日震える思いでニュースを見ていました。
数年後に息子の大学入学のために行った時は三宮もほとんど元に戻っていました。
復興の力は大きいものですが、人の内面まではなかなか元には戻せなかったでしょうね。
もう何年になるのでしょうね。

男鹿和雄さんが背景を書かれてるのは知りませんでした。
分担されてるとは思ってましたが・・・
私が中学以来の水彩画を描いてみたいと思ったのは、このメイちゃん達の家の前を流れる川を見てからなんですよ。
透明感のある水がこんなにきれいに書けるなんて!!
ってビックリしてわたしもこんな水を描きたい!!っと。
空恐ろしいことでしょhappy01
でもいまだに描いてません。描けません。bearing

投稿: Happyばあば | 2009年12月13日 (日) 23時39分

ネモフィラブルーさん、こんにちは^-^
お恥ずかしい話ですが、男鹿和雄さんの
事は何も知りませんでした。
ジブリアニメはこのように優秀なスタッフが、
大勢かかわって出来ていたのですね。
三歳の孫はいまポニョにはまっていて
毎日DVDを見ているそうです。
秋に遊びに来たとき、「おばあちゃん大好き」
といって絡みついてきましたが、
これもポニョの影響のようです。
娘も息子もジブリアニメを見て育ってきました。
いまはその子供たちが喜んで見ています。
私はテレビで放送したとき見るだけでしたが、
一度は劇場に足を運んでみなければ、と思いました。

神戸ルミナリエのお写真も、ため息が出るくらい
美しいです。家にいながらこのように美しい
光景を見られて、ブログをしていて本当に良かったと思っています。

投稿: hiro | 2009年12月13日 (日) 12時24分

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