耕す人
下の写真が、3年前は、この時期黄金色に染まる稲田だったと信じられますか?
うちの山小屋の下方に広がる棚田の一部が3年前から手をつけられなくなって放置してありました。
すごい繁殖力の葛と雑木(高いのは3mくらいあります)に覆われて、このまま放置しておくと山にもどってしまうでしょう。
たった3年でも、人がはいらないと田んぼはこうなってしまうのです。
見るに見かねた夫がこの田の持ち主に、貸してもらえないかと頼んだのは、この春先でした。
不況のせいで仕事も忙しく?(貧乏閑なしだそうです)、土曜も出社することが多い夫に、「何時やれるん?」と私はあきれてしまいました。
そんな横やりにもめげず、中古の小さな耕運機を買ってきて、草を抜き、木を抜き、少しずつ耕しはじめました。
中古で6万円。安い?高い?
まず、このように木を切って掘り出し、草を刈っては燃やして、少しずつもとの平地にしていきます。
手をつけて半年、3枚あった荒田の1枚がやっと畑になりました。
片隅に芋や豆を植え、あとはパーッとそばを蒔きました。
荒れた地でもそばの花はきれいに咲いてきました。
すごいでしょ?
そばの花は、そばで見るとこんなにかわいい。
見ていただけの私もなんだか欲が出て、2枚目の田は、ラベンダー畑にしようか?、一面ラークスパーの種をまこうか?なんて気軽に言ってますが、除草剤も使わず、畑地や花壇にするのがどんなに大変なことかよくわかっているつもりです。
それでも、夫は、嬉々として小さな耕運機を押していますよ。
田の持ち主は減反のうえに、高齢化にともなって広い田畑を管理できません。
ほんの気持ちだけお礼をしたら、こちらのほうがお礼をしないといけないくらいだと言ってくださいます。
あちこちの休耕田を有効利用できないものか?
食料自給率の低いこの国に、これだけたくさんの土地が遊んでいて、どんどん荒れています。
農政は、人の生きる原点。
あちらを立てればこちらが立たない。
世界の中の日本としては、グローバルな位置づけの難しさに直面せざるを得ないのはわかるけど、フランスが120パーセントの自給率なのに、なぜ日本はこれほどまでに、やっぱり何か間違っているんじゃないのかな~?
新しい政府には、この点でも是非がんばってもらいたいものですね。
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コメント
すっかりのご無沙汰です。
お元気でしたか?
ciyomiさんの畑に比べるときっとままごとみたいだと思うけど、夫は楽しそうです。
近くにいたら、いろいろ教えてもらいたいくらいですよ。
蕎麦は花を見るために蒔いてみましたが、やはりちょっとは食べてみたいと思いますがうまくいくかどうか?
小豆と、落花生も植えてみましたよ。
昨日、初収穫しました。
こうして孫達がちょくちょく来て遊ぶようになりました。
chiyomiさん、夢じゃないんですよ。
投稿: ネモフィラブルー | 2009年9月14日 (月) 10時42分
chiyomiさんはブルーさんのブログで拝見するご主人が大好きです。

もう日焼けで真黒けになって一緒に耕しそうです。
田んぼだった土地は耕しやすい畑にするのは時間がかかると思いますが、なが~いこれからの楽しみですね。
まず荒れた土地に蕎麦は正解です。
ぜひおいしいお蕎麦を作ってあげてください。
お孫さん大きくなられましたね。
投稿: chiyomi | 2009年9月14日 (月) 00時07分
先日もNHKのニュースで蕎麦畑を写していましたよ。可愛い花でしょう?
北海道も、蕎麦は作られているのでしょうか?
その通りです。
夫は、山で働くのが何よりストレスの解消になるようです。
私は主に植えるのと、収穫するのと、お昼ねが仕事です。
投稿: ネモフィラブルー | 2009年9月13日 (日) 23時22分
農地利用をもっと柔軟に利用できるようにすればいいと思いますが、難しいのでしょうか?
今は田を買いたくても、簡単には買えませんし、ムムムさんちのような場合は、実際に宅地として譲渡するときのみ課税するわけにいかないものでしょうかね~。
若い人が夢を持って農業に従事できるようにならないと、どんどん廃れていきそうです。
そばを作ってみたものの、そば粉にするのはどうしたらいいのでしょうか?
さすがに、そばを打つところまでの気力はありません。
農業は、ほんとうに重労働で、昔の人はどんなにか大変だったろうな~と思いますね。
ロココさんのお父さん、お母さんもずっと頑張って来られたんですね。
周りを見渡しても、田畑に出ているのはお年寄りばかりです。
ロココさん、お母さんの畑を引き継いで、ずっと作物作り続けてくださいね。
私もずっと、花や野菜を作って生きていこうと思っています。
夫は、里山で働いているのが何よりのストレス解消になるそうです。
おかげで、最近は二人であちこち出かけることがなくなりました。
お金がかからなくていいですよ(笑)
湖西の北部はたくさんそば畑があって、とてもきれいです。
お蕎麦でも打てればいいんですけど、どうやって粉にするのかまだ知りません。
花壇の土作り、上手くいくといいですね。
掘り起こすのはちょっと大変だけど、手を加えたら加えただけ、お花は答えてくれるように思います。
私も地方の出身なので、帰省するたび、疲弊していく故郷を憂いています。
若い人が住みたくても仕事がない。
農業をしても食べていけない。
こんなことを聞いて、もう随分経つのに、なにも進展していないのは、なぜなんでしょうね?
夫は、色男なので、金と力はありませんが(笑)、ジッとしてるのが嫌いな人なので、なにかと動いています。
私はジッとしているのが好きなので、助かります
マウンチョさんのご主人は農家で育ったので、きっとそう思われるのでしょうね。
うちの夫の実家も、小さな頃は農家でした。
自給自足とまでいかないけど、野菜はほとんど買わなくなったし、保存食品もいろいろ作るようになりました。
いつか、マウンチョさんの山小屋のできる日を楽しみにしていますね。
全国の農地が同じような問題で悩んでいます。
莫大なお金をかけて、機械耕作ができるように整地しておきながら、数年後には休耕田。
こんな無駄がいっぱいあるのです。
希望する人が、入植しやすい農業になればいいのにと思います。
そしてなにより、農業で食べていけることが大事ですよね。
蕎麦が打てるほど、実ればいいのですが。
まだ、粉にする方法を調べていません。
夫は、耕すことが何より好きなのですよ。
こつこつと、あとの2枚も畑に蘇らせたいとがんばっています。
投稿: ネモフィラブルー | 2009年9月13日 (日) 23時14分
こちらを訪問する前に「押し花おばさんの気まぐれブログ」に立ち寄りました。
偶然にも蕎麦の花がアップされていて可憐さに驚いていたところです。
夫さんのような方がたくさんいらしたら、日本の自給率もぐっと上がるでしょうね。
お忙しい身体で、畑仕事は大変でしょうけれど、きっとそれがストレス解消にもなるのではないでしょうか。
投稿: 鶴子 | 2009年9月13日 (日) 22時53分
荒れていく土地を見ると、最上段の画像を見ただけでも心がざわつきます。
そして最も同調するのは、下段です。何故日本が脆弱な対策しか取れないのか。
高齢化と農家、畑、自給率の低さ。
本当はおちおちしていられない問題化と思うのに、明日も食べ物はあると思ってる。(私もそのヒトリではあるけれど)
私事ですが、我が家の畑は市街化区域。市街化区域は、住宅にせよという施策。これも分からなくはなりですが、自給自足にごくごくわずかに貢献しているはずなのに。緑の潤いも与えているのに。何種かの税金が高くてこのまま持っていることはできなくなります。
そばばたけになって良かった。少し気持ちが落ち着きます。
投稿: ムムム | 2009年9月13日 (日) 08時02分
すばらしい
ご主人の頑張り
ロココの実家でも田んぼは全部荒らしてしまいました。
今、唯一耕作しているのは借り物です。
それも父母の高齢(84と83才)と父の病気で、今年いっぱいかもしれません。
山間の田んぼはその重労働故にどんどん荒れていきます。
もうどうしょうもない・・・我が家の食糧自給率もどんどん低下
リタイヤしたら畑だけでも母から引き継ぎたいと思っていますが・・・
投稿: ロココ | 2009年9月13日 (日) 01時04分
こんばんは~~
棚田の休耕田、何とかならない物かと、私も
思っておりました、ご主人様のバイタリティ
お元気なればこそですね、うらやましいです
来年の畑はどうなっているでしょうね~~
一緒に楽しませてもらいますね、吾亦紅UPしてくださって、ブルーさんの暖かいお心を
頂きました、本当に有難うございます。
耕された畑で蕎麦の花が一面に咲いて、とても綺麗ですね、蕎麦の花始めてみましたが、
とても可愛い花ですね、収穫の時も楽しみに
しています、涼しくなってきたので、以前
土作りをUPして下さってのをメモって居るので材料が着き次第(今注文しています)
土作りに挑戦してみようと思います、体力が
要りそうですが、綺麗な花を夢見て頑張ってみますネ~~
投稿: 吾亦紅 | 2009年9月11日 (金) 23時29分
パークゴルフへ行くのに田舎道を通ります。
都会からそう離れていないところでも荒地になった土地が沢山あります。
戦後もののないときは、線路の際まで南瓜が転がっていました。
若者に魅力のない・・生活ができない田舎をどうにかして欲しいですね。
旦那様、凄い体力ですね。頼もしいです。
投稿: oss102 | 2009年9月11日 (金) 15時04分
わずかな時間で こんなにも荒れてしまう田んぼの姿にビックリしてしまいました。
主人の実家の田んぼも 周りは高齢者ばかりで 他人とは思えないお話でした。
主人も 実家の田植えを手伝っていますが、定年後(まだ先ですが^^;)は自給自足の生活をしたいと 今から行っています。
実家とは別に 山小屋を建てて、ちょっとした生活の出来るスペースも欲しいなんて言ってるんですよ。^^*
ネモフィラさんのお宅の暮らしに似てますよね♪
投稿: マウンチョ!! | 2009年9月11日 (金) 14時51分
ネモフィラさんお久しぶりです~
ご主人の頑張りには頭が下がりますね。
あの自然状態の土地にそばの花が見事に広がってますね~
手打ちそばが楽しみですね
ラベンダーもいいかもしれません
先日NHKのラジオ深夜便でこのような問題について話してました。
熊本で棚田を守る運動をされてる方だったと思います。
ウトウト寝ながらでしたのでしっかりは覚えていませんが・・・
休耕田をどうみんなで利用していくかやはり難しいようでした。
昨日UPしたのですが、近所にも草ボウボウの田んぼがあるんですよ。
気になりますね。
投稿: Happyばあば | 2009年9月11日 (金) 13時16分
ご主人頑張られましたね(尊敬
食料自給率、考えさせられました。
政治家に期待しましょう。
投稿: mico | 2009年9月11日 (金) 11時12分