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2009年7月23日 (木)

ネルルちゃん

この冬、父が入院したばかりのころ、母が淋しいのではないか、少しでも気がまぎれるかなと、ネルルちゃんというおしゃべり人形(トミー製)を、姉と相談して買ってみました。
人形とわかっていても、その愛くるしい顔立ちと、抱き上げた時の重量感。
頭を撫ぜたり、手を握ったり、話しかけたりすると、可愛い声でいろんな会話を発し、時には歌まで歌ってくれます。
設定をしておくと、決まった時間に「おはよう」と目を開け、
「おやすみなさい」と目を閉じる。
「ようできとるな~」と言いながらも、母は笑顔で話しかけ、抱きかかえ、寝る時は添い寝をしているそうです。
母でなくとも、可愛い声で「とんとんして、きもちいい~」なんて言われると、思わずとんとんしてあげたくなるのです。
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父が亡くなった後、どんなにか母の事を心配しました。
とても仲の良い夫婦だったので、どちらが先に逝っても、残されたほうは、落ち込んでしまうとばかり思っていました。
毎日のように病院に面会に行き、だんだん弱っていく父を見つめていたので、少しづつ覚悟ができたのか、父が病気の苦しみから解放されて、母もある意味安堵したのか、意外なほどに母は落ち着いていてくれたのです。

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義母は、夫の蔵書からこんな本を持ってくるように要望します。
読むわけではないけど、こんな本を読む人でありたいのでは?






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母は、こんな唱歌の本をいつも枕元に置いています。
女学校の時コーラス部だったんやと自慢そうに次々と歌ってくれます。



義母はたびたび転倒するので、介助を必要としているが、人を呼ばすに動こうとするので、ベッドにセンサーが付いていて、立ち上がるとヘルパーさんが駆けつけるようになっています。
もう何度もしりもちをついて、圧迫骨折をくりかえしては、辛い思いをしているのです。
それでも義母は、動くたびに人を呼ぶのは遠慮があるようで、センサーが感知しないように上手く動いて、ヘルパーさんを困らせています。

母のほうはといえば、ヘルパーさんの言われたことを忠実に守り、ただただ「ありがとう」「すみません」を繰り返し、おだやかに健康に暮らす日々。

簡単に言うならば、義母は賢いおばあちゃんで、
母は、かわいいおばあちゃんと表現されるのかな。

私はどっちのおばあちゃんになるのかな?なりたいかな?なれるのか?
可愛いおばあちゃんは、皆に好かれて得かもしれない。
どんなに年とっても、自分の意思を優先に行動したいと今は思うけど、人の世話になるということは、どこかで腹をくくらなければならないのでしょう。
世話にならない人生を送られれば、それにこしたことはないのだけれど。

もうすぐとうとう60歳。
ふとそんなことを考えるようになりました。

0906190018 ホームへは花好きな母のため、いつも二人それぞれ同じ花を持参します。
きょうはユリを買ったら、いつものお花屋さんは、バラをちゃんと2本おまけしてくださいました。
毎日水を替え、水切りをする母の花も、1週間が限界。
花が枯れてしまうと、長い間私が来なかったように思うらしいので、
「花の枯れないうちに訪問しよう」が、最近の私の目標です。

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コメント

pencilロココさんへ
おひさしぶりです。
ご無沙汰ばかりですみません。
同い年だったんですね。
まだまだ老年とは言わないでおきましょう。
母達のよう長生きするとしたら、これから30年もありますよ。
30年あったら、これから事を始めることもできるかな?なんて思ったりします。
ロココさんの田舎のお母さんのように、生きられたらいいなと思いますよ。

投稿: ネモフィラブルー | 2009年9月 3日 (木) 13時46分

久しぶりにおじゃましました
お元気そうですね
とってもいいお話を読ませてもらいました
ロココはどっちのタイプになるのかな~

ネモフィラブルーさんとロココは同い年だったんですねcoldsweats01
ロココも来年3月で、とうとう大台です
穏やかな老年期?になるといいな~

投稿: ロココ | 2009年8月29日 (土) 20時30分

pencil日向夏さんへ
私達も身近にせまった大切な話ですが、なかなかうまく書けません。

pencilムムムさんへ
そうなんですよね。
「世話される自分を受け入れる」ってことに賢い人ほど悩むようで、義母の落ち込みの原因も、そこのところがクリアできなかったかったからのようです。
その気持ちは、痛いほどわかります。
母のように認知症が進むと、かえって楽なのかもしれませんが、本当にそうなのか、その立場になってみないとわからないことなのでしょうね。
この種のいろんな人形がでていますね。
あまりリアルなものはちょっと抵抗がありますが、かわいい人形が部屋にいると、優しい気持ちになりますね。

pencil吾亦紅さんへ
こんな人形が役立つのかなと思ったけど、人形とわかっていても、母を少しでも癒すのに役立っているようです。
先日は、同じ施設内でたくさんの方達と一緒にこの人形で遊んだようです。
本当はそばで看てあげられればいいのですが、ふたりを見るわけにもいかず、せめて、頻繁に会いに行こうと思っています。
長寿になることは、子供たちも年とること。
これから私達の世代も長寿になれば、日本中老人ばかりで、ほんとうどうなるのでしょうね。

投稿: ネモフィラブルー | 2009年7月25日 (土) 01時23分

非常にいい話を読ませていただきました。

投稿: 日向夏 | 2009年7月24日 (金) 19時11分

そう誰もが思うように、私も世話にならないで最後までと願っている。が、実際的に体が動かなくなった場合など、世話にならなければならない時に、「世話になる」「世話される自分を受け入れる」、この覚悟、得心が一番難しい気がする。
ネルルちゃん、こんな可愛いのがあったんだ。母がもっているものの兄弟分の候補にあげま~す。

投稿: ムムム | 2009年7月24日 (金) 07時57分

こんばんは~~
ネルルちゃんおめめパッチリの可愛いお人形ですね~~よくお年寄りが可愛がっておられるのを耳にします、年を重ねると、一日一日
を暮らすのが大変になってきますね~~
ひと事でなく考えて置きたいことです
私も、可愛いおばあちゃんになりたいなア~
賢いおばあちゃんはとても望めません
お花をいつも二つ持っていかれるのですね
花が枯れない内の訪問は大変ですね~~
でもお母様方は、どんなに待っておられるでしょうね、頑張ってくださいね

投稿: 吾亦紅 | 2009年7月23日 (木) 23時45分

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