秘色(ひそく)色の花、クレサンドラリフレブルー
愛読書に、「色の風景」(野呂希一・写真、荒井和生・文)がある。
Ⅰ(空と水)とⅡ(花と木)の2冊を持っていて、それはもう、暇さえあれば眺めている大好きな本です。
自然が織り成す、四季折々の風景や、花、木などの写真と共に、微妙な色の詳しい名前が説明されています。
その写真も、古典的な色の呼び名も、とても美しくて、何年も眺めているのに飽きません。
紅絹色(もみいろ)、一斤染(いっこんぞめ)、想思鼠(そうしねず)なんてどんな色だと思いますか?
去年の夏、1株10円というびっくり処分価格で3株買ったクレサンドラリフレブルー。
この花の色は、他の花には見られない不思議な青でした。
大切に、越冬させ、暑さと共にやっと咲いてきました。
はてさてと、この本で調べてみると、この花の色は、秘色(ひそく)という名です。
”「源氏物語」に書かれているように、平安時代に宋から輸入された青磁の色。宮廷で珍重された色である。青磁色と呼ばれる色は、もっと青みが強いものを言う” と書かれています。微妙、微妙。
でも、なんて素敵なんでしょう。
紫式部も、珍しく、美しい青を愛でたのでしょうか?
清少納言は、「この器の色、秘色なるも、いとおかし」 な~んてね。
今朝咲いていた青い花達も、微妙に違います。
秘色(クレサンドラリフレブルー) 空色(あさがお)
水色(ルリマツリ) 青色(ロベリア) 江戸紫(ハナデマリ)
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コメント
ゆさんへ
なるほど。ゆさんの想像力に笑いました。
残念ながら、みんなに見てもらえる脚じゃないので(笑)
素焼きの植木鉢の右手前にレンガがひとつ写っています。よく見ると植木鉢ってわかるでしょう。同じ色に見えますね。
「素焼き色」と、「レンガ色」の微妙な違いが、出ていませんね(笑)
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月24日 (金) 19時48分
minigardenさんへ
私も咲くまでどんな色なのかわかりませんでした。なにしろ10円、完全に花の無い状態でしたが、なんとなく、オレンジ色のクレサンドラのような花かな?と想像してましたが、なんと、地味。いえシック。
ほんと、ブルースターをぐっとくすませたような色です。花には、とても珍しい色です。
以来、売っているのを見たことがありません。仕入れ値の元が取れないんじゃ、仕入れないでしょうね。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月24日 (金) 19時39分
最近買った「きせつの図鑑」というこども向けの図鑑に、はるにみつけるいろ、なつにみつけるいろ・・・と季節ごとの色が載っていました。6色ずつと多くはありませんが、苗色・卯の花色・葡萄色(えびいろ)・消炭色など色の名前もおもしろいなあと思っていたところです。
秘色の花の写真の後ろに見えるのは、脚ですか?
投稿: ゆ | 2007年8月24日 (金) 08時52分
他の青色とは趣の違った美しい青ですね。
売れ残り10円だなんて、嬉しいですね。他の人は見る目がなかったのでしょうけど、ネモフィラブルーさんの手にわたってよかったです。
ブルースター(オキシペタルム)のブルーをぐっとくすませた色合いかなあと、見て思いましたが、どうでしょう。素敵ですね!
投稿: minigarden | 2007年8月24日 (金) 08時39分
chiyomiさんへ
彦根の両親のホームの帰り、ずっと湖岸を走るので、日ごとに変わる琵琶湖、広がる大空、近江平野、湖西の山並みを眺めています。
とても、ぜいたくな景色は、美しい色に溢れていて、何色とは説明できません。
昔の人はそんな色の移ろいを何とか言葉に表現したかったのでしょうね。
夏が終わって、水泳客が少なくなると、琵琶湖周辺は急速に秋色に変わってゆきます。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月23日 (木) 12時36分
咲子さんへ
このクレサンドラは、色も地味で、花も少なく、花屋さんでは人目を引かないので、売れ残ってしまうのでしょう。
そばでよく見ると、なかなか趣があるので、紹介してみました。
この色のハナデマリは、この種の中では一番強く、冬でも花壇に植えたままで冬越しできます。挿し芽でどんどん増えるしお勧めですよ。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月23日 (木) 12時16分
青色の花にも本当に様々な色合いがあるのですね。
秘色と書いて(ひそく)と読むなどおもいもつきません。
あつかましくも自分でも一番のお気に入りの色に出会ったら自分なりの呼び名をつけてみたくなります。ブルーさんなら素敵にできますね。
読んでいて思ったのは琵琶湖の色合いです。
賤ケ岳から見た北の湖。長浜や彦根から見た夕焼け。そして陽が落ちていくに従って変わっていく湖の色あい。
季節によっても変わりますね。湖(うみ)の色をただ青とは表現できません。
ブルーさんが空色が好きなのはお花だけでなく、湖が近いせいもあるのですね。
投稿: chiyomi | 2007年8月22日 (水) 20時15分
今日はクレサンドラリフレブルー美しいお花ですね。此のお花の苗が十円、お店の方は此の美しさを知ら無かったと思いますョ。そして色が何と秘色、奥ゆかしい色、そして上の色見本凄い、ネモフィラブルーさんの色好み最高級ですネ戦国時代の武将達及び皇室の祝事などで良く見掛ける色の様に思います。ハナデマリの江戸紫にも吃驚もし見つける事が出来たら咲かせて見たい色です。
投稿: 咲子 | 2007年8月22日 (水) 15時08分
ロココさんへ
多分、10種の青い花があっても、10種の色が。ありますよね。
名前なんて付けようがないのに、写真やコピーのなかった時代は、なんとか言葉で伝えようと工夫したのでしょう。
先日も、はじめて見る宿根サルビアを10円でゲットしました。さて、どんな花がさくのでしょう。(ちなみに元の値段は280円でした。しめしめ)
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 23時00分
つれづれさんへ
ブルースターにほんのちょっぴり、みどり色が入っちゃったような色です。
A5判、180頁の小さな本ですが、2800円と少し高いのは、写真の美しさのためと思います。何年も見ているように思っていましたが、2003年の出版で、あまり有名でもありません。
出版元は「青菁社(seiseisya)」といいます。
色に関する本は「先ず,色名ありき」だけれど、この本は「先ず、日本の風景ありき」と逆に色を探っているのが、私にはお気に入りなのですよ。
ただし、秘色という言葉の由来は説明がありませんでした。ちなみにこの色の風景は、厳寒の北海道の凍った滝の氷の色です。ますます深いでしょ?
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 22時52分
面白い本があるのですね、チョットのぞいて見たいかも。
一口にブルーと言っても本当に微妙な変化がありますね、自然が生み出すものはすばらしい!!
それにしても1株10円は超超お買い得ビックリです!!
投稿: ロココ | 2007年8月21日 (火) 16時48分
リフレブルーはオキシペタラムブルースターと
色が似ていますが 微妙には違うのでしょうか。
秘密の色で秘色 というわけではないのかな?
染め物のための色見本帳ではなく 色の風景という
書物があるというのは 耳寄りな情報でした。
手にとってみたい本です。仙台にもあるかなぁ・・・。
投稿: つれづれ | 2007年8月21日 (火) 16時16分
kyutarouさんへ
クレサンドラのオレンジ色はポピュラーで、
他の花が弱り気味なこの暑い時期によく咲くので、園芸やさんに鉢植えでよく出ているんですよ。
花がまったく咲いてないのを買ったので、どんなブルーかな?と思っていたので、その不思議な色にちょっと驚きでした。
ルリマツリは、大きな株になったので、鉢植えして、冬には南の軒下で越冬させています。4~5年になるので、たくさん咲きます。清清しい色で、私も大好きです。
暑さはもう少し続きそうですが、朝晩は少ししのぎやすくなりました。
もうしばらく、kyutarouさんも、お体大切に。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 11時55分
ポエポエさんへ
連日の暑さで、花がたくさん咲き始めました。高温好きのようです。
うちでも、パラパラとした咲き方ですが、3株なので、なんとか咲いたという感じがしています。
他にない色なので、もっと大きくしたいのですが、温室でもないと大きくするのは無理かなと思います。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 11時37分
ムムムさんへ
この本の出版元は、京都の上賀茂にある「青菁社(seiseisya)」です。写真集が専門の出版社なので、写真がとても綺麗です。
ここの出版している、豊岡東江の画集「いのちある野の花」が欲しいのですが、ちょっと高いので、我慢してます。
友禅の染め色のため、多くの色を扱う職人さんたちが名づけた色が多いので、京都ならではの本だと思います。
紀伊国屋さんあたりにいくと、ここのシリーズがいろいろ見られますよ。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 11時25分
ossさんへ
近くのHCは、花が終わるとポピュラーなものは半額に、あまり知らない花は10円か、30円にして処分されます。
私達、ちょいマニアにとっては、とても有難い習慣です。
家には、10円が数百倍の価値になっているものが、たくさんあります。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 11時05分
micoさんへ
覚えられないけど、色の名を見てるだけで、その色がよけい綺麗な色に思えます。
日本の伝統の工芸品も、微妙な色にこだわる、日本人ならではの文化ですね。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 10時57分
Happyばあばさんへ
絵や映像を見るのは好きですが、自分では描けません。
10年、習っておられたら、いろいろ描けそうですね。里山に、よく中高年のグループが絵を描きに来ています。
みなさん、上手で感心します。
自然は、美しい色で溢れていて、そのそれぞれの色に名を付けた、先人達の心意気が感じられます。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 10時53分
あきのさんへ
色見本を見ても、ピッタリ同じ色はなかなか見つかりません
ひとつとして同じ色はないんだから、まあ色分けすること事態が野暮ともいえます。
「品」のいい色が好きですが、自分に品がないので、せめても(笑)。
投稿: ネモフィラブルー | 2007年8月21日 (火) 10時45分
クレサンドラリフレブルー、始めて見ました、一度では覚えられない名前ですね、10円とは安すぎますね、我が家もルリマツリ今2度目が咲いています、大好きな花です、寒さに弱く、枯れていましたが2年かけて今年復活しました、ブルーさんの庭のようには行きませんが、この頃ブルーの花が小さなガーデンにも増えてきました、毎日猛暑が続きますが、お体お大事にネ
投稿: kyutarou | 2007年8月21日 (火) 00時08分
リフレブルー、秘色(ひそく)色の花のアップを楽しみに待ってました♪
ネモフィラブルーさんは、たくさんの花を咲かせられて、さすがですね~♪
家のリフレブルーも、チラホラではありますが、次々と花を咲かせてくれてます。
ほんとに、つくずくと不思議な色ですよね(^^♪
投稿: ポエポエ | 2007年8月20日 (月) 21時50分
以前にもブルーさんが色の本のことを書いておられたのを思い出しました。そんなにブルーさんを魅了する本を、一度手にしてみたいと興味が湧いてきます。
24色、48色(だったかな)とかの色鉛筆でも色の名前がもちろんつけられていますが、日本の色の種類・名前は、それよりはるかに繊細で、漢字で表現されるとイメージが膨らんでいきます。
今日のクレサンドラリフレブルーの花にしても、ブルーさんのところにはどうしてこんなに素敵な花ばかりあるんでしょう!
投稿: ムムム | 2007年8月20日 (月) 21時29分
秘色ですか。どうしてそんな名前を思いつくのでしょうか。
日本語は素晴らしい。
1株10円・・・素晴らしい。
投稿: oss102 | 2007年8月20日 (月) 20時56分
和名の色に心惹かれました。
日本人の繊細さが伺われますね。
投稿: mico | 2007年8月20日 (月) 18時41分
見飽きることのないようなご本ですね。
10年ほど前中学校以来の絵というものを習い始めた時、色の豊富さにビックリ!しました。
微妙に違う色がズラ~と。もちろん洋名ですが。
和名の響きと漢字から色を想像するのは楽しいですね。
青磁より秘色のほうがより味わいがありますね。
投稿: Happy ばあば | 2007年8月20日 (月) 15時24分
ほんと。青にもいろいろな青がありますね。舌を噛みそうな名前の花のいろはめずらしい。こうして青だけを見ていると「品」の良さを感じるのはなぜでしょう。
投稿: あきの | 2007年8月20日 (月) 14時48分