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2007年7月18日 (水)

ボアタルデ ブラジルのおじさん

奈良へ行ったのは、もうひとつ目的があった。       
夫のいとこ、と言っても72歳だが、久しぶりにブラジルから帰国していて、奈良に来ているので、逢いに行った。

                     ポルトガル系3世の奥さんと(前の腕は夫のです) 
0707160019 夫の母の兄の家族は、戦前満州に渡り、戦後の混乱期、子供三人を連れて家族5人で引き揚げてきた。
例にもれず、悲惨な引き揚げの途中、一緒に行動していた日本人に子供三人を託して、両親は亡くなってしまった。
着の身着のままで、痩せこけて真っ黒けな三人の子供達が、自分達の両親の実家にようやくたどり着いて、出迎えた日のことを、夫の母はきのうのことのように涙ながらに話す。
以後、自分の兄夫婦にに代わり、夫の両親は、3人の親代わりとなり、大人になるまで山陰の片田舎で、自分の家族として育て上げた。

夫の兄のようにして育ったこの二男のいとこは、高校を卒業してしばらく会社勤めをしていたが、親譲りのフロンティア精神がむくむくと頭をもたげ、そのころ国が推奨していたブラジル移民団に加わった。

広いブラジルの荒野を開拓し、家族を作り、会社を立ち上げ、成功を遂げた。
大変な苦労話は、TVのドラマよりドラマティックだ。
彼にとっては、自分自身も年とったせいもあり、「最後の帰国かな~」と、母同然の夫の母に逢い、兄弟達に逢い、ブラジルの日本人会の子供達(多くが、日本で働いている)に逢い、あちこち夫婦で跳び回っている。

実直に生きて、逆境を乗り越えた姿は、幸せに満ちていて、こちらまで、勇気をもらえる。

日本人は、頭を下げて、相手を見ないで挨拶する。
ボアタルデ(ポルトガル語のこんにちわ)」と、必ず手を差し出すブラジルの挨拶は、触れ合うことが、どんなに相手に親しみを感じさせるか気づかせてくれる。
握られた手の暖かさから、心の温かさまで伝わってくる。

ブラジルへは24時間。
いつか、皆で行こうと話は盛り上がった。

久しぶりに部屋にも朝陽が射して、ホッとした朝でした。
0706240014

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コメント

ぴぴさんへ
書くと大変な量になるので書けませんが、ブラジルへ渡ってからの苦労は、想像できないくらいだったそうです。
やはり、日本人は勤勉な努力家が多く、生き残れたようです。
豊かな時代に育った私たちは、誰も、話を聞くくらいでは、実感がありません。
このまま、ずっと豊かな時代が続くのでしょうか?

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月23日 (月) 18時38分

親戚に逢え嬉しかったでしょうね。
また逢える事を願って。。

先日ハワイに移住した日本人の話を聞きました。今は素敵なハワイしかしあの時代悲しい思い出病院にも掛かれず、差別があったそうですね。
身近に話を聞けく事が無いと実感がわかない自分がいます。聞いてもその場限りの自分がいます。

投稿: ぴぴ | 2007年7月23日 (月) 15時08分

コーラルさんへ
おだてられるとお調子にのるタイプなので、いつか書いてみます。
あきのさんにもアドバイスいただいて、書くことは自分を見つめることに繋がるようなので、まずはもっと本でも読んで、元を充実させなくちゃね。

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月23日 (月) 10時48分

言いたいことを簡潔に。
とっても難しいことですね。
>誰かが書いて残さないと埋もれてしまうんですよね。
そうです!

他人の背中を押すのはたやすいですから。
でも、ご両親のことは、ブルーさんにしか書けません!!

投稿: コーラル | 2007年7月21日 (土) 22時40分

コーラルさんへ
とてもやさしくて、頼りになる方です。
ほんと、顔にでていますね。
ブログを始めて、自分の言いたいことを、簡潔に書くのはいかに難しいか、よくわかりました。
でも、両親の貴重な経験も、誰かが書いて残さないと埋もれてしまうんですよね。

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月21日 (土) 00時01分

ossさんへ
そうか、苦労の差なのか。
このいとこは、年より老けて見えるし、ossさんは年より若く見えるのはそのせいですか(シーハイルの写真で若いなと思いました)
このおじさんは、自身も、親を亡くした子を養子にむかえ、我が子のように育てました。
人間は、本当は昔から、当たり前のように助け合って来たのだと思います。
個々はそうでも、戦争はなぜおこるんでしょうね。

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月20日 (金) 23時46分

大変な苦労を乗り越えて、いいお顔をされてますね。
ご両親のお話、ぜひ書いてください。
ブルーさんの文章力、絶対、凄いと思います。
大好きです。

投稿: コーラル | 2007年7月19日 (木) 22時01分

72才、私と同じ^^
でも苦労の質が違います。ご立派な人生を
自力で作られてきた方。
若くて美人の奥さんをもらって幸せそうです。
戦争はつくづくごめんです。

投稿: oss102 | 2007年7月19日 (木) 11時53分

つれづれさんへ
戦争を語り継ぐ人がだんだん少なくなって、どんどん、記憶のむこうに行ってしまいますが、世界はどんどんきな臭くなり、人間の英知は、潰されそうです。
若い頃は、戦争なんてなんで起こるんだろうと思っていたけど、そのメカニズムがわかるような昨今のニュースです。
人生いろんなことがあるけれど、実直に生きていれば、いつか笑って過去を語れる日が来ることを、このおじさんを見ていると信じられます。

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月19日 (木) 11時20分

micoさんへ
戦争は、どんどん風化しています。
体験を語ることも大切だけど、本当の戦争は、語れないほど悲惨です。
私たちに何ができるのでしょうね。

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月19日 (木) 11時10分

若い世代と過ごしていると
戦争が絵本のなかのできごとに
なりつつあるなぁ~と思います
心配です。
ボアタルデ!言葉の響きも明るくて
思わず笑顔がでそう。
なつかしい顔に出会えて いとこさんも
楽しい時間がすごせたことでしょう。
ネモフィラブルーさんの身近には
国際的な世界が広がっていていいなぁ~

投稿: つれづれ | 2007年7月19日 (木) 09時37分

60年を経てもまだ戦争うの傷跡が残っていますね、
人それぞれに歴史があるようです、
戦争体験を子供たちに語り継がなければいけませんね・

投稿: mico | 2007年7月19日 (木) 09時17分

ムムムさんへ
この時代の人は、それぞれドラマがあります。私の両親についても、私に文才があったら、本が書けそうです。
残留孤児になっていても不思議はなかったので、人生は紙一重のところで大きく運命が変わること、思い知らされますね。
ブラジル紀行もいいけど、そのまえに、もっと行きたい所たくさんありすぎです。

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月19日 (木) 01時24分

kyutarouさんへ
はじめまして。コメントありがとうございます。
義母は、義姉と暮らしているので、私は楽をしています。ときどき、いいとこどりのずるい嫁です。
でも、年とって実の母娘で暮らしてるのは、なんとも幸せそうで、うらやましいくらいです。
お嫁さんとそんな関係になれれば、理想ですが、なかなかそうはいきません。

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月19日 (木) 01時14分

ロココさんへ
ドラマ化できそうな話でしょ?
漫画化もできそう?
義母の実家は大きな農家で、食料だけは困らず、義母たちも実家に身を寄せていたのです。食料さえあれば、子育ては何人でも出来た時代でした。
それに、こどもは、分け隔てなく皆で育てた時代です。
兄の子供を育てた義母もですが、義理の兄の子を育てた義父はもっと立派だと思いました。

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月19日 (木) 01時02分

あきのさんへ
ドラマティックは、あきのさん世代は大なり小なり皆さんお持ちのようです。
とても、とてもシャイな奴なので、chiyomiさんのように、”うちのお父さんです”と載せられなくて、ゴメンナサイ(笑)

投稿: ネモフィラブルー | 2007年7月19日 (木) 00時53分

テレビドラマでみるようなお話がブルーさんのすぐ近くにあったのですね。こういう話が聞ける世代も少なくなっていきます。3人の少年がやっと親元の家にたどりついた時の気持ちはどんなだったか・・そこには優しい祖父母が居てくれた。救われる気持ちがします。ブルーさんのブラジル記にもお目にかかる日がくるかもしれませんね。

投稿: ムムム | 2007年7月18日 (水) 22時23分

はじめまして(^^♪
本当にいいお話ですね、それと、お姑さんをとても大切に話されるのにかんしんしました、お姑さんでいろいろあったのでうらやましいな~でも今わ息子のお嫁さんと経験を参考に友達みたいにつきあっています。

投稿: kyutarou | 2007年7月18日 (水) 22時15分

まあ、本当にドラマチックなお話ですね。それにしてもご主人のご両親は、たいしたもんだぁ(りっぱ、偉い!)

投稿: ロココ | 2007年7月18日 (水) 20時33分

ドラマチックなたいへん良いお話を伺いました。それにしても腕だけでは、ご主人にお会いすることができずに残念でした。

投稿: あきの | 2007年7月18日 (水) 18時29分

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